EC-CUBE4の多言語化プラグイン
以前「EC-CUBE4の多言語機能」という記事を書きました。 EC-CUBE4になって追加された多言語機能を試したものですが、標準の多言語機能だと管理画面とフロント含めて指定した言語での表示になってしまいます。
実際、多言語表示の使用を考えると、フロントだけ英語化したかったり、フロントは複数の言語で表示したくなるケースもあると思います。
今回、EC-CUBE4の多言語機能を使って、フロントにデフォルトの日本語ページに加えて指定localeのページを追加できるプラグインのプロトタイプを作ってみました(*1)。
https://github.com/kztomita/eccube4-multilingual-plugin
※ 2022.9.27追記: デモ環境をこちらに設置しました。 管理が面倒なので一旦閉鎖(2024.7.25)。
このプラグインをインストールすることで例えば以下のように、フロントを複数言語で表示できるようになります。
各localeの表示階層例
/ - 日本語ページ /en/ - 英語ページ /cn/ - 中国語ページ
例えば、商品一覧の英語ページは図1のように表示されます。

メニューやボタン等の文言類が英語表示になっているのが確認できます。また、カテゴリ名や商品名等のDBに登録されているデータも英語で表示されています。
商品ページだけではなく、マイページ(図2)等、もともとあるフロントの全ページが多言語表示に対応しています。
また、画面右上のプルダウンからlocaleを切り替えることができます。

管理画面からは以下の商品情報などがlocaleごとに入力できるようになっています(図3)。
- 商品名、商品説明
- 規格名
- カテゴリ名
- タグ名
- 一部マスターデータ(注文状況、性別、商品一覧の表示件数、表示順)

なぜこのようなものを作ったかというと、EC-CUBEで構築されたECサイトを後から越境EC化するのにどの程度大変かを見極めるために、まず多言語表示に対応してみようと思ったからです。
このプラグインだけでは越境ECとは呼べず、国内在住の外国人向けに表示を切り替える程度にしか使えませんが、簡単な越境EC化を試すにあたってのたたき台に使えそうなものにはなったと思います。
実際、越境EC化するにはまだやるべきことがたくさんあります。
- 通貨表示の切り替え
- カナ入力は邪魔
- 配送設定
- 決済関連
等々。
新規で構築するなら、最初から越境ECに関する機能が揃っているMagentoとかを使うのがいいかとも思いますが、既にEC-CUBEで構築してあるサイトで何とかしたいというケースが多いんですよね。
(*1) 現状、4.0系でのみ動作します。また、EC-CUBE本体のファイルも一部書き換えが必要になります。
[関連記事]
投稿日:2022/07/30 01:35
タグ: EC-CUBE